大学合格のヒケツ


 情報は大切。これは、ほんまにその通り。私の大学合格のヒケツはまさにこれ。
 私が大学に合格できたのもまさに情報収集あればこそ。そんな話。

 そもそも私の志望校と自分の成績は釣り合わなかった。高望み。しかも私立志望。自慢じゃないが、家は全く裕福な家庭ではない。親には私立に行きたい、下宿はしたいと宣言してしまったものの、なるべくなら受験回数は減らしたい。…せめてもの親孝行。
 そしてなによりも楽をしたかった。これがホンネ。
 だって大変じゃん。受験勉強。

 どうすれば一般入試を回避できるか。まずそれを考えた。もちろん受験勉強はしましたよ。そんなに人生甘くないと思ったし。でも、推薦入試のための情報収集を開始。結局、思い付いたのは「文化芸術に関する特別推薦入試」。簡単に言うと、一芸一能(この言葉は好きじゃないが)。芸は身を助けるって本当なんですね。分野は珠算。あー、懐かしい。
 しかしここで問題が。私の評定平均は4.0以下。こういう推薦入試って、成績がよくないと試験すら受けさせてもらえない。うー、ここまでか……。だがしかし、運がよかった。志望校の一つだった某大学は、3.2以上ならOKとハードルが低かった。それに東京の大学に比べて生活費も安くなりそうだった。いいかもしれない。ちょっと安心。
 でもまたまた次の難関が。私の応募分野の合格者は、みんな10段取得の全国に名前の通った人ばかり(多分)。まあ、当然と言えば当然だ。やばい。無理じゃない? だって私、4段だもん。県レベルでも、たいした成績残しているわけじゃない。
 そこで再び知恵をしぼる。この受験を逃したら、多分私にもう合格のチャンスはない。私の売り文句は何なんだ?考えてみた。
 勝算はなかったけれど、それはすぐに見つかった。私は、当時バイトがてら小学生への指導をしていた。「先生」と言われていたのだよ。自分の練習と合わせて週に2〜4回。かなり面白かったし頑張っていた。高3にもなると自分の能力の限界も見えていたし、どっちかというと教えるほうに楽しさを見いだしていた。これって、他の人にはないんじゃない?
 というわけで、志望学部の応募動機(入学したらこんな勉強をしたいんだ=1000字)、活動報告書(こんなことをやってたの=1000字)、その他いろんな書類を夏休みに作って願書とともに郵送した。受験料3万円(当時)。高いねえ。

 試験(実技はないよ、念のため)は超簡単。現代文と英語だけ。しかも英語は、数日前にやっていた問題集の例文がそのまま出るという幸運。
 自分のやってきた活動がどのように評価されるかだけが不安要素だったけれど、見事に合格。5倍の競争率を勝ち抜いた。

 ちょっと目先を変えると、やっかいな課題もクリアできる。
 合格したことも嬉しかったけど、同じくらいそのために工夫したことの成果が出たことも嬉しかった。

 でも、ここでの教訓を4年後の就職活動では全く活かせずにいた。(その話はまた別の機会に。)

余談その1
受験の時に出会った先輩たちが、その後の私の大学生活に大きく影響を与えていった。


余談2
入学後、どこで調べたんだか珠算部の人が勧誘に来た。びっくりしたが、丁重にお断りした(笑)。

(2001.01)


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